
バンコクの旅行計画を立てている皆さん、市内の移動手段に頭を悩ませていませんか?「タクシーは渋滞がひどいって聞くし、BTS(スカイトレイン)やMRT(地下鉄)だけだと行ける場所に限りがある…」そんな悩みを一挙に解決してくれるのが、バンコク市民の足であり、観光客にとっても最高の移動手段となる チャオプラヤエクスプレス(Chao Phraya Express Boat) です。
今回は、バンコクの母なる川「チャオプラヤ川」を駆け抜けるこの水上バスを、誰でも簡単に乗りこなせるように徹底解説します!この記事を読めば、あなたもバンコクの達人になれること間違いなしです。
なぜチャオプラヤエクスプレスがおすすめなの?
数ある交通機関の中で、なぜチャオプラヤエクスプレスがこれほどまでに魅力的なのでしょうか。
- 圧倒的な安さ: ローカル路線なら、なんと一律16バーツ(約64円)!※ 主要な観光地はこの路線でほぼカバーできます。
- 渋滞知らず: 道路が渋滞していても、川の上はスイスイ。時間を有効に使えます。
- 景色が最高: 川沿いにそびえ立つ寺院や高層ビル群、人々の暮らしを眺めながらの移動は、それ自体が素晴らしいアトラクションになります。
まずはコレだけ!観光の基本は「オレンジ」と「青」の旗
チャオプラヤエクスプレスには、船の先端に掲げられた旗の色でいくつかの種類があります。全部覚えるのは大変なので、観光で主に利用する2つのボートだけ、まずは覚えましょう!
1. オレンジ旗のボート(庶民の足)
バンコク市民の日常を垣間見ることができる、最もポピュラーなボートです。
- 特徴: とにかく安い!本数も比較的多め。通勤・通学時間帯はローカルの人で賑わいます。
- 料金: 一律 16バーツ(約64円)。この料金は長らく安定しています。乗船後に金属製の筒を持った車掌さんが料金を徴収に来るので、必ず小銭を用意しておきましょう。
- 運行時間: 毎日、おおむね午前6時頃から午後6時〜7時頃まで。
- こんな人におすすめ:
- 交通費をできるだけ抑えたいコスパ重視の旅人
- ローカルな雰囲気を味わいたい方
2. 青旗のツーリストボート
快適に観光したい方向けに運行されているボートです。
- 特徴: 主要な観光スポットに停車。英語のアナウンスがあり、座席も比較的ゆったり。見晴らしの良い2階建てのオープンデッキがある船もあります。
- 料金:
- 1回券:30バーツ(約120円)
- 1日乗り放題券:150バーツ(約600円)
- 補足: 1日乗り放題券は、Klookなどの旅行サイトでオンライン事前購入すると、少し割引になる場合があります。
- 運行時間: 毎日、おおむね午前8時30分頃から午後7時過ぎまで(約30分間隔)。
- こんな人におすすめ:
- 初めてバンコクを訪れる方、乗り間違いが不安な方
- 1日に何度もボートを利用して観光地を巡る予定の方
- 快適性を重視する方
どうやって乗るの?乗り方完全ガイド
乗り方はとっても簡単。以下の4ステップで誰でも乗りこなせます。
STEP1:最寄りの船着き場(ピア)へ
観光の起点として最も便利なのが、**BTS(スカイトレイン)サパーンタクシン駅(Saphan Taksin Station)に直結しているサトーン船着き場(Sathorn Pier / Central Pier)**です。まずはここを目指しましょう。
STEP2:チケットを買う
- オレンジ旗のボート: チケット売り場は基本的にありません。そのまま乗り場でボートを待ち、乗船後にやってくる車掌さんに行き先を告げるか、何も言わなくても一律料金なので16バーツを現金で支払います。
- 青旗のツーリストボート: サトーン船着き場など、主要な船着き場にある専用のチケットブースで行き先を告げてチケットを購入します。1日券もここで購入できます。
STEP3:正しいボートに乗る
乗り場で待っていると、様々な旗を掲げたボートがやってきます。自分のお目当ての**「旗の色」をしっかり確認しましょう。また、「上り(北方面、王宮などへ)」か「下り(南方面、アジアティークなどへ)」**か、乗り場が分かれている場合があるので、行き先を確認して正しい乗り場で待ちましょう。
STEP4:目的地で降りる
ボートは各船着き場に近づくとスピードを落とします。青旗のツーリストボートでは英語のアナウンスがありますが、オレンジ旗のボートではタイ語のアナウンスか、ない場合も。船着き場の番号(例:N8, N9)や名前の看板、そして周りの乗客の動きを見て判断しましょう。主要な観光地の最寄り船着き場では多くの観光客が降りるので、比較的わかりやすいです。
主要観光スポットへ楽々アクセス!最寄り船着き場リスト
チャオプラヤエクスプレスを使えば、バンコクの三大寺院をはじめとする人気スポットへ簡単にアクセスできます。
観光スポット | 最寄り船着き場 | 船着き場番号 | アクセス方法 |
---|---|---|---|
王宮・ワットプラケオ | ター・チャン (Tha Chang) | N9 | 船着き場から徒歩約5~10分 |
ワット・ポー(涅槃寺) | ター・ティアン (Tha Tien) | N8 | 船着き場から徒歩約5分 |
ワット・アルン(暁の寺) | ター・ティアン (Tha Tien) | N8 | 船着き場から**渡し船(料金5バーツ)**で対岸へすぐ |
ワット・アルン (Wat Arun) | - | (青旗のツーリストボートは直接着岸) | |
アイコンサイアム | アイコンサイアム (ICONSIAM) | - | (青旗のツーリストボートが着岸、サトーンから無料シャトルボートも有) |
アジアティーク | アジアティーク (Asiatique) | S3の近く | (夕方以降に青旗ボートが延伸、サトーンから無料シャトルボートも有**(夕方から運行)**) |
カオサン通り | プラ・アーチット (Phra Arthit) | N13 | 船着き場から徒歩約10分 |
知っておくと得する!利用のコツと注意点
- 乗り降りはスピーディーに! ボートの停船時間は短いです。船着き場に着く前から出口付近で準備し、素早く乗り降りしましょう。揺れるので足元には十分注意してください。
- 小銭は必須! 特にオレンジ旗のボートに乗る際は、1000バーツ札などを出すとお釣りがないと言われることがあります。20バーツ札やコインを用意しておきましょう。
- 1日券は本当にお得? 青旗の1日券(150バーツ)は便利ですが、ご自身のプランに合わせて検討しましょう。
- ツーリストボート(青旗)に5回乗るなら1日券がお得です。(30バーツ x 5回 = 150バーツ)
- オレンジ旗(16バーツ)と比較すると、9回以上乗らないと元は取れません。
- 突然のスコールに備えよう! 特に雨季(5月~10月頃)は、突然の雨が降ることがあります。ボートは窓がない吹きさらしの構造も多いので、濡れても良い服装や、すぐに取り出せる雨具があると安心です。
- 最新情報は公式サイトで! 運行時間や料金は変更される可能性があります。旅行の直前に公式サイトで最新情報を確認することをおすすめします。
まとめ
チャオプラヤエクスプレスは、単なる移動手段ではありません。渋滞を避け、バンコクの美しい景色と人々の活気を肌で感じることができる、最高のアクティビティです。最初は少し戸惑うかもしれませんが、一度乗ってしまえばその魅力の虜になるはず。
このガイドを片手に、チャオプラヤエクスプレスを乗りこなし、あなたのバンコク旅行を何倍も豊かで思い出深いものにしてください!